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いろはがるた「教師と子どもの1年」

【い】いじめに明けて暮れる 1 年【ろ】露骨に隠す姑息な教委【は】歯がゆさ残る報告書【に】にべもなく拒絶する学校【ほ】本音は言わず超多忙【へ】平然と噓つき苦笑い 【と】取り柄なくても務まる教師【ち】知が足りぬ評判地に落ちる【り】利口者近寄らず傍観す【ぬ】抜け目なく保身にひた走り【る】累積の処分も無視する札付き辞めぬ 【を】御の字と給料上がれば口つぐむ【わ】我一人の覚悟なくへりくだるだけ【か】関心はとうに薄れた不登校児【よ】寄る辺ない子は SNS で殺される【た】頼みの綱を切る鬼教師 【れ】礼儀知らずと拒む卒業式【そ】そっぽ向きいじめ見ぬふり技磨く【つ】突き放すだけの指導を正当化【ね】ネット中傷に我関せず【な】涙堪えて前向く子無視をする 【ら】楽する授業は教科書に依存す【む】無関心と無干渉が処世術【う】嘘で固めた学校の壁厚し【ゐ】居場所なき子らに関知せず【の】のっぴきならぬ事態に慌てふためく 【お】大事を回避する隠蔽と口封じはお手の物【く】苦なく楽すれば危機に瀕する【や】闇に隠れて本道を失う教師たち【ま】学ばぬ教師が教える恐怖想像し 【け】嫌悪感生む金太郎飴の如し教師たち【ふ】不条理を為しても自死は認知せず【こ】これからも変わらぬ体質見届けよう【え】得がたい人材潰しにかかる同調化 【て】天は罰せず教師のありようを説く【あ】悪しき慣習を踏襲してこそ守られる【さ】殺伐とした心の風景にいる子ら知らず【き】気遣いは子らがせねば機嫌の悪い教師たち 【ゆ】許されぬのは無神経な教師の一言【め】面倒くさいと不登校に追いやる速攻【み】身構えて自己正当化の言葉走る【し】自死は学校とは無関係と報告する不明死多し 【ゑ】鉛筆を持つ手に学ぶ意思宿る【ひ】人として為すべき道を外すことなかれ【も】もがけよ悩めよ教師の道と覚悟せよ【せ】世情に疎くともいい子どもを見捨ててはならない 【す】優れた教師は子どもの側に立つ【京】驚歎の約束は信じた子らがもたらす   [2023 年 12 月 31 日書き下ろし。毎日新聞余録に触発されて、今年 1 年の学校と教師の有様をいろはがるたにしたためた。ことしもまた心ない教師たちに多くの子が心痛めた。自死した子への追悼を込めて ]

決断と実行

「人間の 行く末おもふ 年の暮れ」(松瀬青々の句)   力なき者は現実を直視できずしがみつく 潮時を知る者は潔く退く 決断と実行は凋落の兆しに抗わず為される   覚悟なき者はその行く末に不安を抱く 実力を悟る者は人間に譲る 決断と実行は黄昏れる前に構わず為される   信義なき者は年の瀬に行き詰まる 信託に背いた者は自ら非を認める 決断と実行は暴かれる前に告白する   恥も外聞も捨てた者は開き直る 倫理を多少残す者は無恥を知る 決断と実行はわずかな知性に委ねられる   空虚な世界ある者は仮想現実に逃げる 金と権力に溺れた者は護身に走る 決断と実行は隠蔽にのみ有効となる   権威に寄り添う者は次を探す 叡智の乏しき者は忖度に努める 決断と実行はしたたかに継続される   真偽に紛れた者は今宵に眠れず 虚言の塗れる者は大晦日に自壊する 決断と実行は虚構の世界に崩壊する   年の瀬に悩む者はその闇を深くする 所業を悔やむ者は救いの手を探す 決断と実行は諸行無常の世を映す   [2023 年 12 月 30 日書き下ろし。 1 年前唱えた決断と実行は、有益なことはなされず、ひたすらその世情を読む鈍さと対策の遅さに苛立った 1 年だった。いま滞ることなく為すべき事は、的確かつ適切な退陣への決断と実行しか残されていない ]

1999年12月1日の新聞記事

色あせた新聞記事が数冊ファイルにあった その中で茶けた表紙のスクラップファイルを整理した 新卒で赴任した小学校での新聞記事 道新の昭和 51 年( 1976 ) 10 月 22 日が最も古かった 8 人の子らとのわら細工の実践が朝の NHKTV でも放映された   平成 12 年( 2000 ) 8 月の記事には森喜朗首相の私的諮問会議「教育改革国民会議」が 奉仕活動を義務づける提案をしていた 座長のお茶の水大森隆夫教授と道新で紙面論壇をした記事だ 子どもの心を奉仕で変わるかというテーマで提言に真っ向から反論した 文科省寄りの道教委の職員でありながら異議を唱えた異分子だった 全道全国でボランティア学習・福祉教育の授業や事業に深く関わっていた 前年には北海道で初めて全国ボランティア研究集会を開催し事務局を担った ボランティア論は道新でコラム「ボランティアいろは塾」を執筆していた   スクラップから 1999 年 12 月 1 日の記事に目を奪われた 中高生の投稿で編集された「ヤングすぺしゃる」だ 見出しに「授業つまらぬ質の低い教師」 高校生が進学校で味わうベテランの教師の授業のつまらなさを指摘する しまいには勉強のやる気を失いここに来たことを後悔すらしている   教師はいつの時代でも授業力が全てだ アクティブラーニングなど主体的学習も基本の授業力がなければおぼつかない 忙しいと嘆いてこぞって庇い立てするも教材研究すら当てにはならない 面白い授業の展開は子どもを夢中にさせる 福祉の授業など見たこともしたこともない教師たちに出前授業で勝負する 真剣勝負を仕掛ける醍醐味はコロナ禍でその機会を失ってしまった   もう一つの見出し「校内でのいじめ先生は見ぬふり」 いじめを容認する教師への不信を募らせた中学生 いじめの原因をできるだけ子ども同士にする陰険さが読み取れる   不登校の原因に教師と合わない・怖い・体罰・不信感が挙げられている 自死の問題も学校には直接的な原因はないかのような不明件数がすこぶる多い 謎解きは簡単至極学校とは無関係だったと内部調査を報告するだけでいい 教師がたとえ問題を起こしても懲戒は減俸程度で済まされる よほどでない限り懲戒免職はないし停職程度でも現場復帰は叶う   1986 年「葬式ごっこ事件」...

やるせなさを知る

重要なミッションに全力で尽くす 実態とおもいがズレてしまう 修正がおぼつかない 病の治療でナイーブにもなっている 責任感で逃げ場を見失う   自分を責めるおもいが支配する もどかしさが心を満たす やるせなさに心を痛める ふがいなさが心を突く しんどさが心を沈ませる   先の見えないおもいが思考を停止する 立ち止まった歯がゆさに戸惑う どうしようという迷いが前を塞ぐ なぜという疑問の解が見えない どうにもできない曖昧さが闇となる わかってほしいという拠り所を失う   悩みを打ち明けられた 大丈夫だよと果たしていえるだろうか 何が大丈夫なのかわかりもしないで 心配ないよと言い切れるだろうか 心配の種を解決もできないくせに 少し休んでと言うほかないかもしれない 不安の根を抱えたまま無理かもしれない それでもなおわかったふりで話をする やるせなさや辛さを知ったかぶりをする きっと許され ないかもしれない でも添うというおもいだけは受け入れてほしい 少しでもわかり合いたいというおもいに噓はない 笑顔が戻るいつかの日まで出来ることをしたい   [ 2023 年 12 月 28 日書き下ろし。悩みに添うことは難しいが、理解する努力は惜しまない]

視察研修を受ける

富良野市民児協の支え合いマップ活動 先導する富良野市の実践は高く評価されている 遠方からの視察研修も少なくない   従来のこの手の研修は情報交換で済まされた 特色ある活動のレクチャーを受け質疑応答で終える その後は近辺の観光を楽しみ会食で親睦を深める   富良野は合同学習会を催す 20 名程度のゲストに対し 35 名の委員がフォローする マップ実践のプレゼン後グループワークに入る   協議は実践を交えながら質疑応答に対処する 8 つに分けたグループは活発に意見交換する 終了後まとめのレポートを作成しゲストの民児協に送付する   支え合いマップは防災や災害時でも有効である その取り組みには熱意と忍耐と時間と手間がいる 富良野市も継承する課題を抱えながら前を向く   レポートにはゲストの地域活動の実態や課題が明記されている 取り組むためのきっかけ・とっかかり・気運の盛り上げ方をどうつくるか 防災に力を入れているのでそこから始めることが一歩前進になるのでは   このレポートは単なる記録ではない 富良野の委員には自らの活動を振り返る貴重な機会となる 話すことで活動へのおもいや実情を確かめることが出来る 出向かなくとも待つだけで共通する実践や悩みを共有できる 他のマチの実態から活動の実際を学び振り返ることとなる レポートにまとめるという作業を通して研修の意味を理解する   様々な隘路がありながらも克服しようという気運が外からもたらせれた 視察研修の今後のあり方を示唆した受け手側の効果は計り知れない 相互に刺激し合う視察研修は今後の実践へのモチベーションアップとなる [2023 年 12 月 27 日書き下ろし。 12 月 7 日道民児連民児協のあり方検討委員会で松田委員から報告された。道内でも 55 市町村で取り組まれ検討中が 56 ある(令和 5 年度民児協等基本調査から)支え合いマップづくりの普及啓発に向けた取り組みのもう一つの価値を視察研修レポートから見つけた ]  

仕事納めと机上の雑然さ

夕方ひとつ仕事を終えてけじめる 現役とは立場が違う それでもなお任された仕事は終えておきたい 単純な仕事でも丁寧に始末できたことが嬉しい けじめのつく仕事でよかった   もうひとつの仕事は終わらない 年越しは間違いない 考える分だけ手間が増えてくる やるほどに面白くなってくる 一人仕事だけに納得のいくまでやりたい   仕事納めを感じるいまがいい 現役時代辛い仕事も多かった やり残しそうな仕事も半端なかった 年末年始の休みの前は浮かれる気分にもなれなかった ただ一旦仕事の整理をする時間がほしかった   作業をストップさせて机上を見る パソコンと電子辞書が所定の場にある マーカーと数本のボールペンが転がる 読み残しの本が 5 冊乱雑に積まれ文藝春秋が下で支える 万年筆とボールペンのケースが 3 つ 正面には 21 インチのモニター画面と祖父母の写真が飾られている 左手にはプリンターが PC デスクの上で常に入電中である 右の脇机には参考資料の文献と読みかけの本が 10 冊積まれる 奥には 2 年分の詩が 3 冊のファイルに厚く綴じられる その隣には道民児連の委員会や研修の資料が背を向けている 左の脇机には iPad が充電中 その奥に分厚い広辞苑と漢和大字典が鎮座しその上に小説が 5 冊ある 整理してもすぐにこの状態に戻るだろう でもなぜ整理するのだろうかと時々思う これはオレ流の仕事への敬意を込めたけじめの付け方か   一人仕事の多いいまを楽しむ 雑言とした机上の環境がいい 束縛されぬ気ままさもいい 自由に思索できるのもいい 仕事に期限があるのもいい 毎日が単純な繰り返しではないのはもっといい   求められる喜びをいまも味わい尽くす 求められたことを納得するまで考える 求められた結果を評価されるのが嬉しい 常に求められる先に自己変容という喜びが待つ   [2023 年 12 月 26 日書き下ろし。昨日ひとつのけじめを付けた。今朝机上を観察しながら、日常の雑然さの中から求められる何かを探す作業を愉しむ自分を発見する ] ...

校長よ!猛省せよ

いじめ防止対策推進法( 2013 年)制定から 10 年 現場上がりの校長たちはいじめをどう理解し指導してきたのか 旭川の凍死事件も札幌の自死事件も学校の対応に問題があった   校長は各地のいじめ問題をどう認識していたのか 教員たちにその都度どのように訓示してきたのか 校内の生徒指導体制に不備はないのかチェックしてきたか 学級担任の指導のあり方に常に注意を払って指導したか 子どもの声や様子に最善の注意を払っていたのか   校長室でふんぞり返っているだけなら無用の長物でしかない 事案が発生すれば市教委の陰に隠れて沈黙する 個人情報を楯に詳細を明かさぬ市教委の指示に従う 保護者説明会では過失を認めず開き直る   子どもが自死してもその責任の所在が曖昧にされてきた 直接関わった教員や管理職の処分はどうなっているのか 親が納得できる対応やその後の防止対策も曖昧だ 江差看護学校の教員たちのパワハラで自死した問題も道は因果関係を認めず 回答書の撤回と道知事に直接の謝罪を求める申入書を昨日提出した 丁寧かつ誠意を持って解決の取り組むという知事の言葉は薄っぺらだ これからは道教委も市町村教委も道に準じて動くのか注視したい   学校には海千山千の教員たちがいる 中には高圧的で言うことのきかない猛者やお局もいる 品格も能力も千差万別で管理するのが難しい学校もある 子どもの状況も地域により難しい子を抱えている学校もある 威圧して子どもを指導する教員を黙認する学校も少なくない 陰湿ないじめに助けを求めても応えない教員はいることはいる   校長室に引きこもってお飾りでいていいわけがない   そもそもいじめについて全職員で学習し共通認識を持たせよ 全国各地で起こった事案を子どもにも伝え考える機会を重視せよ 現場上がりを自負する校長ならばいじめ問題を見る目をまず鍛えよ いじめに遭う子の傾向を分析し教員と適切に共有せよ 校内の子どもと教員のグレーゾーン情報を適時に的確に把握せよ 教員が悩みを一人で抱えることのないよう校長室を開放せよ 教員間の人間関係にも問題が介在することにも気をつけよ いじめた子ども...

襟を正す

往生際が悪い 姑息な態度が鼻につく 他人事のようなふるまいが批判を浴びる   往生際が悪い 非がないと庇い合う 同じ穴の狢(むじな)のふるまいがさもしい   往生際が悪い 箝口令をしく 都合のいい話にすり替える算段をする   往生際が悪い 罪から必死に逃れる 誰かのせいにして軽減を企てる   往生際が悪い 組織保身があからさまだ 事を曖昧にする言葉でしのぐ 往生際が悪い 信なくして利に走る あざとさが目に余る   往生際が悪い 最後まであがき続ける 襟を正すなど求めても無駄なことだ   往生際が悪い 世も末と子どもが学ぶ 襟を正すという言葉が死語になる   [2023 年 12 月 25 日書き下ろし。政治家も学校も教委も襟を正すことなく幕引きを図る ]

知ってて知らんぷり

発覚するまで知らんぷりする 発覚したら驚くふりをする いじめで死なない限り大丈夫   発覚しないように祈るだけ 発覚したら火の粉が飛んでくる いじめを指導したことにすればいい   発覚を恐れて黙る 知ってても事実を隠す いじめは解決済みとすればいい   発覚すれば我が身も危うい 無関心がバレバレになる いじめは忙しくて知らなかったことにする   発覚したら我が身を守る 事実関係を学校に都合良く装う いじめには適切に対処したと言い逃れる   発覚は怖くはない 無作為の罪は重くはない いじめは深刻ではなかったことにする   発覚したうえは正当化する 一網打尽にならぬよう細心の注意をはらう いじめは学校の指導体制の問題にすり替える   えっ 自死したの 学校が責められるのは仕方がない いじめはオレのせいにされてはならない   事件になれば組織で仕切る どうせ市教委がうまく庇い立てして一件落着 訴えられても教育公務員は個人で罰せられない   よほどの過失でない限り大丈夫さ 第三者委員会が明らかにしても個人情報保護が楯になる 市教委は教師も加害者も黒塗りで庇い学校を守る   いじめ問題がなくならないのは当たり前 自死した責任なんて取れるわけはない 弔問すれば認めることになるから謝罪は無用   学校の事なかれ主義は盤石だ 学校の隠蔽主義は健在だ 教育公務員の権利は擁護する 義務? 忙しいから果たせない!   [2023 年 12 月 24 日書き下ろし。札幌市内の中学生 1 年生が 2021 年自死した。小学生の時には「助けてくれない先生」に失望し、中学でいじめが続き絶望する。 10 ヶ月後開示された黒塗りの第三者委員会の報告書は、いじめの具体的状況も学校と加害生徒の名も伏せる。いまだ学校からは謝罪の言葉もない。7日upの「教育委員会の役目」を読んでほしい ]   

悼む

あなたは 地域やひとごとに真剣に向き合い 生きてきた 関わりの難しい人に振り回されながらも 諦めなかった  ときに叱咤し激励しながら 誠心誠意尽くした  病に冒されても笑顔を絶やすことなく 見事に生ききった   あなたの心遣いに どれだけの人が救われただろう あなたがそばにいるだけで どれだけの人が安らいだだろう あなたのボランタリーなふるまいを どれだけの人が頼りにしただろう   一人の人間として あなたがその生のあらん限り懸命に生きた その尊い姿こそ美しい あなたのその生き様が多くの仲間に 信頼と勇気を与えた姿こそ美しい あなたに老若男女が惹きつけられた 利を求めぬ裏表のない姿こそ美しい あなたの真心は寛容と慈悲の心そのもの ときに耐え忍ぶ姿こそ美しい  あなたの愛と敬と信に抱かれ 共に生きた家族の姿こそ美しい あなたは素敵な笑顔で  福祉のまちづくりに奔走した姿こそ美しい そして あなたの子どもへの愛着と 未来への希望を託した姿こそ美しい   おもいをつなぐ一人として あなたのいつも前向きな言動に生き方に学ぶ   あなたの飾らぬ実直なことばを噛みしめる あなたの誰にも分け隔てない態度に襟を正す あなたのひとを惹きつける豊かな情感を慕い求める   あなたに出会えてよかった 市井の名もなき人が 志半ばにして逝く あなたと活動できてよかった 世間はその人の善意で平穏を保つ あなたがわたしの中で生きる 残された人の存在がその人の人生を彩る あなたの早すぎる死を悼みながら 何を為し何を残したのかを心に問い刻む   [2023 年 12 月 24 日書き下ろし。地域に尽くした市井の多くの人が逝く。死を悼み冥福を祈る詩を贈りたい ]

遊び心と子ども

心守る詩が好きだ こころのおもむくままにこころの詩になる たぎるおもいと熱き心がすべてだった   支配からの自由を求めうずきが走った 後ろめたさを感じつつ恥を重ねる 道半ばにして前に進むしかなかった   背負い込んだ重さにへこたれてもいい 見えない糸を織りつつゆらぐ 心のとげを確かめる   事を為すには誰もが自ら殻を破る わたしを動かすものは荒ぶる心かもしれない 置き去りにされる痛みはこの子らに添えし心になる   学校に戻れない子どもたち いつかの日にかきょうという日を迎える 喪失を越えて自縛を解く   あなたに添うというときめき まっすぐなまなざしに魅入られて 心のエネルーギーを傾け子どもと生きる   [2023 年 12 月 23 日書き下ろし。クリスマスイブのこの日、 Blog の詩 33 編の題名で綴った言葉遊び。行き着くところは子どもの幸せだった ]

対立と排除

異見と向き合う器がほしい 異論を論破する持論がほしい 異存に対立する正論がほしい   異教を受け入れる器がほしい 異志に惑わされない信念がほしい 異端と対立する正義がほしい   対立はときに排除を生む 排除はいつも憎悪を伴う 憎悪はしばしば暴力となる   対立の根源は教義である 教義の死守は聖戦となる 聖戦は寛容を排除する   聖戦に隠したのは支配欲である 支配欲は逆らう者を殺戮する 殺戮は世界の破壊と刷新を叫ぶ   [2023 年 12 月 22 日書き下ろし。歴史は対立と排除の繰り返し。欲望は殺戮と破壊を求め、世界を刷新したと主張する愚か者たちが生き残る不条理 ]

注文の多いテキストづくり

詩編を教材にしたテキスト 改訂版の作業を始めた   4 つのカテゴリーで 60 編の詩と 3 つのシナリオ 注文は 5 つの重点項目をそこにスクランブルさせる   単純に 4 つのカテゴリーを 5 つ項目で再構成する 新たに 20 のカテゴリーに分類されることになる   そこに適正な詩編を挿入する作業になる 詩編の数も 60 から大幅に増やさねば対応できない   1800 編から関連する詩編を選択する 適合しなければ詩作しなければならない   まずは 20 のカテゴリーとにらめっこ テキストの詩編の見直しから始めることとする   だれにでも活用できるテキストが大前提である 研修で効果のあった詩編を優先するだろう   カテゴリーに偏りが出ないよう配慮するのが難しい カテゴリーそのものの重点化を視野に入れよう   ランダムにまずは入れてみることにする 取捨選択は次の作業になる   いつも悩むのは捨てきれないおもいと捨てた悔い ただ自身と向き合える詩編であることを切に願う   心をしなやかに心をまるくして事に臨む そんな詩編と出会えるよう心したい     [2023 年 12 月 21 日書き下ろし。道民児連令和 3 年発刊『民生委員児童委員のためのワークショップのすすめ』を来春に改訂版を出す予定で作業に入る。ハードルは高い方が面白い ]

謀は密なるを良しとす

報道各社の世論調査が出揃った 自民党の支持率も一律ダウンする 派閥政治への批判と怒りは収まらない 相変わらず木で鼻をくくるような対応が反感を招く 謀 (はかりごと)は密なるを良しとす この策略は徐々に剥がれ落ちてあらわになる   政治離れが言われて久しい 安倍3大失政のアベノミックス・もりかけ・桜を観る会 国民を愚弄してきた慢心は政治不信を深めた 若者たちの政治離れを意図的に加速させた 18歳の選挙権も棄権者を増やすだけで効果はなかった 自民党支持の盤石さは高齢者が担い選挙に出向いた 政治への関心は世代格差がさらに広がり若者層は離れた 謀は密なるを良しとす   野党は対抗馬になれず罵倒し合い自壊してゆく 国会すら無視して閣議決定という振る舞いが通る 安保も経済も教育も成果なく政治の質は劣化する コロナ禍で緊急事態に遭遇すると見事に弱さを露呈した 東日本大震災時のリスクマネージメントの失敗から何も学んでいなかった それでもなお若者を政治から遠ざけることで政権は安泰だった 謀は密なるを良しとす   政治と金の問題はいまに始まったことではない 安倍派二階派の事務所に政治資金規正法違反容疑で家宅捜索された 刑事責任を問えるか東京地検特捜部の威信を賭けた究明が進む 国民の期待と関心は司直の手に委ねられた 世論はノーを突きつけてもそれでもなお倒れず踏ん張る これが若者を政治から遠ざけてきた無関心という成果だ 謀は密なるを良しとす   現状に不満をいだいても諦めという感情を操作した 政治に期待することなく諦める態度を助長した 政治家はこの程度だと諦めの拒否感を抱かせた 謀は密なるを良しとす   民主主義という制度が空洞化していく 多数決という手段だけが生き残る 国選は 2 割ほどの投票数で自民党がのさぼる 若者層が政治不信から棄権した結果だ 謀は密なるを良しとす   [2023 年 12 月 19 日書き下ろし。若者を政治から引き離す策略がいつまで功を発するのか ]

札幌五輪の招致活動停止へ

振り回された誘致運動 東京五輪の不始末だけじゃない 時代の風を読み切れなかっただけのこと   IOC のバッハの口車に乗せられて無駄金を使う JOC の情報力のなさに甘い期待を抱かせた 態勢の決まったところでも決断できぬ体たらく JOC は撤退を決めたことにも未練がましい 誘致の考えをいまだ捨てきれずにいる   五輪開催の夢は消えたのだ 二度と誘致を持ちかけてほしくはない JOC は国内のスポーツ振興にもっと注力すべきだろう 五輪誘致にうつつを抜かす時間と出費は終わった   イベント誘致に血眼になるのはもうたくさんだ 政治家の点数取りは大阪万博でさらに可視化されよう 札幌の市会議員もうかうかしてられない 道会議員しっかり仕事に徹せよ いま吹き荒れる裏金問題は対岸の火事では決してない   大きな失政を未然に防いだ金権五輪からの撤退 JOC も決めるのが遅すぎた 市・道行政への不信感しか残せなかった せめて市も道もその仕事ぶりで信託に応えなければならない   [2023 年 12 月 19 日書き下ろし。ようやく五輪撤退が決まった。五輪の誘致は過去に旭川で誘致運動があったことを思い出す。経済振興政策は若者の安定した雇用の保障に徹してほしい ]

もっと知りたい

話せばわかり合える 聞けばうなずき合える 知ればわたしが見える   話せば話すほどに人柄が分かる 聞けば聞くほどに問題がつながる 知れば知るほどにわたしを見せる   向き合って話し合える場を求めた 互いに聞き合う場面が必要だった 集うことで知り合う機会が嬉しかった   きっかけは新たな出会いをうむ きっかけがひとをつないでいく きっかけでひとと事を結んでいく   もっと話したい 時間がほしい もっと聞きたい 時間が足りない もっと知りたい 時間に阻まれた   求めていた充実した時間が流れていた ひとと事と地域をつなぐ豊かな時間になった 限られた時間は理解と共感という実りをもたらした   [2023 年 12 月 18 日書き下ろし。先月開催した 月形町福祉でまちづくり推進フォーラム の報告書 が送られてきた。参加しグループワークを担った推進委員の方々のおもいを伝えたい ]

何を子どもに見せるの?

大人の自分勝手な言い分 大人の不適切な対応 大人の噓つく醜い顔 子どもに見せられますか   大人げない振る舞い 小賢しい言い訳 開き直った尊大な態度 子どもに見せられません   子どもじみた隠し事 バレると心配する小心者 庇ってくれると甘えるだけです 子どもなら正直に話します   子どもが嫌がる底意地の悪い子 誰も彼も議員バッジを傘に着る 会社のバッジは信用とプライドマーク 子どもは真面目に働く父母を尊敬します   子どもが信じる大人たち 幸せな社会をつくる志の高い人 明日の社会を見せる熱く動く人 子どもは偽善を見分けるスキルを磨きます   あなたは子どもに噓をついていませんか?   [2023 年 12 月 17 日書き下ろし。泥仕合が始まろうとしている。 12 月の各新聞社の世論調査は軒並み支持率が下落する。噓に塗れた権力と金への執着が子どもの未来を小さくしていく ]

倒れない不思議さ

厳しい世相に鈍感力をアップデートする 何をしてもミスマッチでも決してめげぬ 逆鱗に触れようと我が道を決してまげぬ   拒否されてもストーカーの如くしがみつく 老獪に媚びる腹芸は常に鍛え続ける その場しのぎでいまの窮状を頑固に堪える   なんと揶揄されても凹んではいられない 不適材不適所な問題は他人事で始末する 理不尽な評価は海外で金をばら撒き人気を取る   不支持率が 8 割に迫ろうが代わる者はなし ライバルと目された者たちもレースから脱落してゆく 小なる者たちが雁首揃えてスタートを待つ   行く末の方向感覚を失った政治家集団 忖度で影響力を奪われた官僚組織 口先だけの言論で糊口を凌ぐマスコミや報道機関   みんな 自己評価は甘かった 自己判断は遅かった 自己陶酔に酔っていた   みんな 政権の終わりの始まりを予感した 持ちこたえる政権に不思議を覚える 政権の面目が立つ辞め方に注目する   [2023 年 12 月 17 日書き下ろし。毎日新聞の世論調査結果が出た。支持率 16 %。旧民主党・菅直人政権末期( 2011 年 8 月)の 15 %に迫った。内閣不支持率は 79 %。森喜朗政権の 75 %( 01 年 2 月)を上回り、毎日新聞が内閣支持率の調査を始めた 1947 年 7 月以降で最も高い不支持率になった。自民党の政党支持率も 17 %に急落。まだ底が見えないのが怖い ]

鹿肉のシチューと介護士たち

14 日 2 回目の振る舞いをした 十勝の友人からいただいた鹿肉 7 キロもある鹿肉を料理する 寸胴鍋に 2 回分に分けて作る   2 週間ほど前の段取りを修正した 市販のビーフシチュールーも買い増しする 提供する時間に合わせ早めに準備にかかった   前日から解凍していた肉の塊 一晩経っても凍ったままだった 短めの刃の包丁を入れる この日のために買い求めた包丁だ 肉に深く差し込み切り口を広げる 切り取られていく肉片はボールに入れた 凍っている中央部位は放置して自然解凍を待つ   3 キロほどの肉片をさらに厚切にして細かくした 小さめの鍋の熱湯の中に入れ表面が白くなるのを待つ 鍋から出して大ざるに移して水流で洗う 余分な油も余計なアクもきれいに洗い流す 3 度ほどで 1 回目の肉を処理した   大ざるいっぱいの肉片を寸胴鍋に入れた その上から赤ワインを一本分入れて火を付けた 卓上のガスレンジで肉は野生の臭みを和らげる 煮込んでいる間に野菜の始末に追われる 先に皮を剥いたニンジンとタマネギをカットする ニンジン 8 本タマネギ 10 個は別の鍋で炊かれる ニンジンがなかなか軟らかくならないのでこうした さらに長いもの皮を剥いて輪切りにして鍋に入れる   概ね赤ワインでの始末の終わった寸胴鍋にトマトケチャップを投入 トマトの酸味と甘さが市販のルーにマッチングする 野菜を同鍋に入れてしばらく馴染ませルーを入れる 11 時半を目安に 1 回目の鍋を出す 若い介護士たちが休憩室に集まり始めた 早めに来た子は待ちきれない様子でおたまを取る 小さな器にいっぱい盛って持参の弁当を開く 何杯までおかわりできますかと聞いてくる 3 杯までなら大丈夫かなと答えておく 帯広の知人に電話口から若い子らが一斉にお礼を伝える 知人は嬉しそうな声を出していた さて 1 回目は 1 時間ほどで間に合わなくなるだろう   2 回目の鍋の準備を怠りなくしておく 15 時までの間にシフト別に三々五々やってくる 鍋の肉が切れたところで 2 回目投入 野菜もすでに煮...